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【40~50代からでも可能なの?】訪問看護に転職するためのノウハウ

訪問看護は今、人気の仕事となっております。そんな訪問看護は50代から転職することは可能なのでしょうか。今回は50代でも訪問看護へ転職するための転職ノウハウについてまとめました。訪問看護へ転職するにはどのような準備をしておく必要があるのでしょうか。転職成功のための志望動機や転職活動時の不安を解決するためのノウハウをお伝えします。

2017年12月17日

訪問看護への転職

今回は50代でも出来る。訪問看護への転職についてご紹介したいと思います。

訪問看護に興味はあるけど、この歳からできるかしらとお考えの50代の方へ

実際に、50歳から訪問看護を始めた筆者が、転職を成功させるためのノウハウについてご紹介したいと思います。

不安もありましたが、人の顔を覚えるのが苦手で、話好きでマイペースな私には合っていたようです。

ここでは、50代ならではの強みや、不安、つまずきやすい事とその解消法をまとめてみました。

親近感を持ってもらいやすいのが40~50代の特権

50代の看護師が訪問看護をするにあたって、一番の強みは介護者と年齢が近いという事でしょう。

転職するのに、案外50代という年齢だけで転職を有利に進めれたりします。

訪問看護は制限時間内に所定のケアをテキパキとこなさなければなりません。

その点、若い看護師の方が体力もあって有利に見えますが、40代や50代であっても業務をこなすうちに効率的に動くコツが判ってきますので、業務に支障をきたす事はありません。

それに50代と言えば、患者様や介護をしているご家族と年齢が近いので親近感を持って頂けるのがうれしいところです。

ケアの合間の世間話から介護の愚痴、介護の悩みにまで話が発展して、思わぬ問題点や解決策が見つかったりする事もあります。

また、愚痴から伺える介護者の体調の変化や心情等の、細かい情報は今後の看護にも役立ちます。50代までに培ったコミュニケーション能力、別名「おばちゃんパワー」が介護者からの信頼関係を得る大きな武器となる事もあるのです。

ただ、距離感には気をつけて。調子に乗ってなれなれしくなり過ぎないようにしましょう。「親しき仲にも礼儀あり」です。

案外、50代という年齢が転職を成功させるための秘訣であったりします。



訪問看護は40~50代にも魅力的な職場です

私が訪問看護に転職して良かったと思う事の1つに、「患者様の名前を覚えるストレスが無くなった」というのがあります。

元々、患者様の名前を覚えるのが苦手だった私は、回転率の良い病棟が苦手で、年齢を重ねるにつれてますます不安がつのっていました。

でも訪問看護では訪問したお宅にはその患者様とご家族しかいません。

訪問前にカルテをチェックして、これまでの経過を確認する事ができるので患者理解も深まります。

病棟では常に他の患者様の事も気にしながら進めていたケアですが、ここでは1人の患者様に集中してできるのでやりやすい気がします。

そのため、年齢とともに物覚えが悪くなってきてしまった方でも仕事をこなしやすい環境が整っています。

失敗しない訪問看護の転職先の選び方

土地勘のある場所の事業所がおススメです

ナビさえあれば、どこへでも行けると思いがちですが、訪問は事業所の車で行きますし、ナビの無い事業所も少なくありません。

自宅近くの事業所を選ぶほうが、年齢的にも仕事はしやすくなります。

訪問先は近所ばかりではありませんでしたが、比較的近いお宅でしたら、事故等で渋滞していたり、道路工事等でいつもの道が通行止めになっていても裏道を駆使して、目的地に行けるので気持ちに余裕が持てました。

新しい仕事を始めるにあたって、不安材料は少しでも少ない方が良いと思います。


病院と訪問看護の違いを理解しましょう

長く病院勤務をした方ほど、転職で訪問看護を始めたとたん、現場に馴染めないと言って辞めてしまうという話を聞きます。

かつての同僚もその一人でした。では、馴染めなかった理由はなんでしょう?

それは病院と訪問看護の立場や目標が違う事を認識しようとしなかったから。

これに尽きる気がします。

長く病院の第一線で働いている方の中には病院での働き方だけが正しいと感じてしまう方もいらっしゃるようです。

もちろん、病院で貴重な経験を積んでバリバリ働くのはとても素晴らしい事ですし、尊敬もできます。

でも病院にいる患者様と在宅で療養されている患者様とでは絶対的な違いがあるのです。

医療機関に訪れる患者様は、治療目的でいらっしゃいますから医療者の指示に従って治療に専念しようとする意欲があります。

スタッフも四六時中対応していますし、ケアも統一されています。患者様は医療機関という完璧な設備の中で、医療機関のルールの元、医療者と共に退院というゴールをめざします。

しかし、訪問看護の場合は看護師の立場が若干異なります。

在宅療養の現場は患者様の自宅です。患者様とご家族が生活されている場所に入っていくのが訪問看護師です。

多くの時間、介護にあたるのは介護者であるご家族で、訪問看護師が関わるのは、週のうち、ほんの数時間。残りの時間をご家族が不安なく介護できるように援助するのが私達の仕事です。

最大の目標は快適な療養生活を少しでも長く送れるように援助する事。

つまり、立場も目標も違うのです。

訪問看護はサービス機関ですからもし、クレームが入れば担当を外される事も。だからと言って、ご機嫌取りに努めましょうという意味ではありません。

間違った事は正さなければなりませんし、ケアの正しいやり方等をしっかり覚えて頂かなければなりません。

でも実際は、すぐには応じて頂けない場合も多くあります。

そういう場合は、強引に事を進めようとしないで、家庭の事情も考慮しつつ、一方的な押しつけにならないように根気よく進めなければなりません。

病院のように恵まれた環境の無い在宅でも、最善の方法を探りながら打開策を見つけて解決していくのも訪問看護の醍醐味です。

訪問看護へ転職が決まった後に注意すべきこと

メモは必ず取りましょう

若いうちは一度聞いたら覚えられた事でも、歳を重ねると、判ったつもりでいても実際には頭に残っていなかったりする事があるものです。

「大丈夫」と思っても、必ずメモを取るようにしましょう。

訪問看護では患者様のお宅に1人で行ってケアをするので、まずお宅への道順を覚える必要があります。

私は方向音痴の上、車の運転にも自信が無かったので、訪問先のお宅への道順を忘れないように自分なりの地図を書き、仕事が終わった後には自分の車でもう一度行くなどして覚えました。

ケアの内容はもちろん、お宅毎に違う物品の位置やお湯の汲み方等、細かな決めごとがあるので、慣れるまではなんでもメモして覚えるのがおススメです。

知らない事はどんどん聞きましょう

50代ともなると、ずっと教える側でしたから、基本的な事を聞くのは抵抗があるかもしれません。でもここでは一旦気持ちをリセットしましょう。

訪問看護では清拭や洗髪、入浴介助等、基本的な清潔ケアが必要な患者様が大半です。比較的軽症の方はヘルパーさんが担当される事が多いので看護師は喘息や心疾患等の持病を持った患者様を担当する事が多いような気がします。

外来経験しかない方や、病棟勤務が長くても、「清潔ケアは助手さんの担当だから、学生実習以来、やっていない」という方も多いと思います。

また、病棟では洗髪台や洗髪車、清拭車等を使っているので、在宅のやり方に戸惑ったり、在宅ならではの便利器材や洗浄剤の知識が無かったりする事も往々にしてあります。

知らない事は恥ではありません。最初のうちにどんどん聞きましょう。

また、訪問看護センターの中には患者様毎に主治医が違うので、1つのセンター内でもお世話になっている主治医が総勢数十人いらっしゃるところもあります。

そうすると、尿留置カテーテルやBSチェック、インスリン注射器等、使用する器材の規格が全て違うという事もあります。

初めての訪問の際には必ず確認しておきましょう。

最後に伝えたい訪問看護の転職ノウハウ

今や看護師の活躍の場は福祉関係からも多くの需要が寄せられるようになりました。

そのため、訪問看護の需要は年々増しています。

職場の選択肢が増えた訳ですが、転職はいつも、期待と不安が入り混じるものです。

まして、40代、50代と歳を重ねていけば新しい事を覚えられないとか、若い頃に比べて体力が衰えているという不安が大きくなる事でしょう。

でも私達には今まで積み重ねてきた経験があります。それは自信を持って良い事だと思います。

また、今まで働いてきた環境での価値観に囚われず、柔軟な考え方を持つ事も必要になります。

ただ、病院でも在宅でも患者様に快適な生活を送れるように援助するという看護師の使命に変わりはありません。

私の経験が50代という節目に訪問看護に転職しようとする方の参考になれば幸いです。

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